ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
空港施設株式会社をご存じでしょうか?
羽田空港をはじめとした、格納庫や整備工場、機内食工場等の賃貸事業を主に行っている企業です。
shousanshouuoは、空港施設株式会社の末席株主です。
今回は「空港施設株式会社の3Q決算」についての記事です。
空港施設株式会社とは
東京証券取引所市場第一部へ上場しており、4月以降はプライム市場への移行が予定されている東京の企業です。
同社は、羽田空港をはじめとした国内の空港で
- 乗員訓練施設
- 格納庫
- 整備工場
- 機内食工場
- 多目的ビル
の賃貸や、空港の冷暖房、給排水の供給等を行っています。
これらの特殊な不動産に関して、後発企業の参入障壁は非常に高いと思われ、競争にさらされるリスクが低いという特長があります。
また、それだけではなく近年では空港から少し離れた場所でホテルや空港勤務者向け住宅、国際学生寮、ホテルへの不動産賃貸等も行う様になっています。
実際、空港以外の賃貸不動産として
など多岐にわたっています。
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同社の歴史ですが、
1947年に前身となる三路興業株式会社が設立されています。
翌1948年には国際不動産株式会社へと商号が変更となり、
1954年には国際航業株式会社へと商号がさらに変更となっています。
1970年には、空港施設株式会社が設立され、国際航業株式会社から土地・建物・営業権を譲受する形で東京・大阪の空港でビル賃貸、冷暖房、給排水事業を開始しています。
1993年には、同社の株式が店頭登録銘柄となっており、
1995年に東京証券取引所市場第二部への上場を果たしています。
1997年には、東京証券取引所市場第一部指定銘柄となっています。
2013年からは海外での事業展開を開始しており、
シンガポール・セレター空港での格納庫及びエンジン整備工場の賃貸、パイロット訓練施設の賃貸と、カナダ・ラングレー空港ではヘリコプター整備施設の賃貸を行っています。
空港施設株式会社の3Q決算
本日、同社の3Q決算が発表されていました。
早速、中身を確認してみましょう。
売上高 177.48億円 (前年度比 -2.1%)
営業利益 30.61億円 (前年度比 -9.1%)
経常利益 28.83億円 (前年度比 -10.8%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 19.05億円 (前年度比 +19.5%)
となっていました。
減収ですが営業利益率は、17.25%で高い水準を保っています。
そして3Q末時点での、同社の自己資本比率は51.7%です。前年度よりは0.4%ダウンしていますね。
空港施設株式会社のセグメント別業績
同社の決算短信によれば、
- 不動産賃貸事業
- 熱供給事業
- 給排水運営その他事業
として報告されていました。
やはり、同社の稼ぎ頭は不動産賃貸事業ですね。
不動産賃貸事業
売上高 141.24億円 (前年度比 -0.9%)
セグメント利益 25.26億円 (前年度比 +0.2%)
セグメント利益率 17.88%
航空会社等への賃料減免を実施した様で減収となってしまっています。
ただし、昨年3月に竣工したばかりの国際学生寮の稼働が貢献した事で落ち込み幅は限定的となっていますね。
熱供給事業
売上高 21.52億円 (前年度比 -13.9%)
セグメント利益 5.32億円 (前年度比 -44.2%)
セグメント利益率 24.72%
こちらも航空会社への料金減免を実施したとの事で減収になっています。
また、電気・ガス等の値上げにより利益が圧迫されてしまった様ですね。
給排水運営その他事業
売上高 14.70億円 (前年度比 +6.9%)
セグメント利益 0.02億円 (前年度は -1.07億円)
セグメント利益率 0.14%
給排水の使用量はわずかに増加した事と、通信設備でのネットワーク拡充等により増収した事で黒字回復となっています。
空港施設株式会社の業績予想・進捗率
同社の通期業績予想と、3Q末時点での進捗率は以下の様になっています。
売上高 242.62億円 (前年度比 +0.4%、進捗率 73.15%)
営業利益 33.49億円 (前年度比 -12.5%、進捗率 91.40%)
経常利益 26.33億円 (前年度比 -27.2%、進捗率 109.49%)
親会社株主に帰属する当期純利益 16.10億円 (前年度 -9.33億円、進捗率 118.32%)
この数値を見る限りでは、同社の4Qは非常に悲観的な収益予想となっていますね。
コロナウィルス感染症の影響を懸念しての事でしょうか。
空港施設株式会社の配当利回り
同社の配当予想では、中間配当7円、期末配当7円で合計14円/株となっています。
本日、同社の終値は540円でしたので、
予想配当利回り=14/540≒2.59%
という事になりますね。
利回りとしては、まずまずといえるのではないでしょうか。
空港施設株式会社の株主優待
同社の株主優待ですが、3月末・9月末時点の株主へ、
同社が所有・賃貸しているホテルの宿泊割引券
が贈呈されます。
実際に届いた券面は、当ブログの以下の記事で紹介しています。
実際の金額に換算するのが難しいので、予想優待利回りの算出は困難でした。
まとめ
空港施設株式会社は、東京証券取引所市場第一部へ上場しており、4月以降はプライム市場への移行が予定されている東京の企業です。
同社は羽田空港を中心に、空港に存在する建物の賃貸、冷暖房、給排水の供給事業を運営しています。
その事業の特殊性からは他社の競合が存在しにくいマーケットですね。
また、同社はここ数年で海外事業や空港以外の不動産賃貸も手掛ける様になっています。
同社の通期業績予想は、かなり保守的な印象があり少し上振れる可能性を期待しています(実際、昨年は特別損失として31.18億円を計上したために赤字となりましたが営業利益、経常利益は業績予想を上回る結果でした)。
同社の予想配当利回りは、2.59%とまずまずの数値であるため、
配当狙いの長期保有としても十分投資に値するのではないかと考えています。
今後も、末席株主として同社を応援していきたいと思っています。
ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo