ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
株式会社イチネンホールディングス(9619)をご存じでしょうか?
ちょっと耳に残るテレビCMを流していたりする企業です。
shousanshouuoは、イチネンホールディングスの末席株主です。
今回は「イチネンHD(9619) マルイ工業株式会社の子会社化を発表【売上高64億円の自動車エンブレム製造会社】」についての記事です。
まとめ
株式会社イチネンホールディングス(9619)は、
東京証券取引所プライム市場へ上場している大阪の企業です。
同社は、自動車リース関連事業、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業、その他事業として農業やガラス関連事業を行っています。
企業買収に関しても、比較的積極的な企業で知られています。
昨日、同社が自動車のエンブレム製造を行っているマルイ工業株式会社を完全子会社化とする事を発表しました。
なお、同社の予想配当利回りは3.79%と長期保有する場合にも魅力的な数値となっています。
今後も企業買収等でどんどん成長する可能性を期待して、
shousanshouuoは末席株主として同社を応援していきたいと思っています。
株式会社イチネンホールディングス(9619)とは
東京証券取引所プライム市場へ上場している、大阪の企業です。
株式会社イチネンホールディングス(9619)は純粋持株会社ですが、
傘下の事業会社が
- 自動車リース関連事業
- ケミカル事業
- パーキング事業
- 機械工具販売事業
- 合成樹脂事業
- 農業
を行っています。
「何の会社かわかるかな?」のCMのインパクトが強かったので、株主になる以前から名前は知っていました。
同社の歴史
同社の歴史については、当ブログの以下の記事で紹介しています。宜しければそちらもご参照下さい。
マルイ工業株式会社の株式取得(子会社化)に
関する株式譲渡契約締結のお知らせ
昨日、上記名称のリリースが株式会社イチネンホールディングス(9619)からありました。
内容は、自動車用内外装部品を製造・販売しているマルイ工業株式会社を完全子会社化する、というものです。
マルイ工業という会社、ホームページの古臭さを感じましたが、写真等を見る限りでは日産への売上が多そうな印象でした。
自動車のエンブレム等を製造・販売することで年商64億円も稼げるものなんですね。
本買収の意図としては、樹脂製品の製造ノウハウ共有や製造拠点の相互活用、とのことですが、自動車メーカーとの関係性というのも魅力の1つだったのではないでしょうか。
今後、自動車関連の下請けは部品点数が減少することで厳しくなるでしょうから、今のうちにノウハウや販路を開拓してさらにM&Aを継続したい、という意図もあるのかもしれません。
株式会社イチネンホールディングス(9619)の
2024年3月期1Q決算
同社の直近の業績を確認してみましょう。
2023/8/1に、2024年3月期第一四半期決算がリリースされていましたので、その数値を確認しておきます。
売上高 320.10億円 (前年同期比 +5.7%)
営業利益 19.15億円 (前年同期比 -13.4%)
経常利益 20.86億円 (前年同期比 -11.4%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 15.83億円 (前年同期比 +5.7%)
となっていました。
増収となるも営業減益という結果でしたね。
営業利益率は、5.98%という事になりますね。
そして1Q末時点での、同社の自己資本比率は28.6%で前期末よりも0.5%アップしています。
株式会社イチネンホールディングス(9619)の
セグメント別業績
同社のセグメント別業績を確認してみましょう。
決算短信では
- 自動車リース関連事業
- ケミカル事業
- パーキング事業
- 機械工具販売事業
- 合成樹脂事業
- その他
となっていますね。
それぞれの数値を確認しておきます。
自動車リース関連事業
売上高 149.83億円 (前年同期比 +2.68%)
セグメント利益 13.49億円 (前年同期比 -23.61%)
セグメント利益率 9.00% (前年同期より3.10%悪化)
主力事業です。市場は緩やかな拡大傾向にあり、リース契約台数が増加したとの事です。ただ、リース契約車両の小型化傾向が今後収益力に影響を及ぼすかもしれません。
また、メンテナンス契約台数・契約高も堅調に増加しています。
今後も、しばらくは本事業が同社の稼ぎ頭だろうと思います。
ケミカル事業
売上高 27.98億円 (前年同期比 +5.35%)
セグメント利益 2.01億円 (前年同期比 -6.51%)
セグメント利益率 7.18% (前年同期より0.91%悪化)
比較的順調に商品の販売が推移したものの、コスト高が収益を圧迫している様に見えますね。
工業薬品関連の石炭添加剤、船舶用燃料添加剤の販売は減少してしまった様です。
パーキング事業
売上高 18.07億円 (前年同期比 +9.05%)
セグメント利益 2.68億円 (前年同期比 +20.72%)
セグメント利益率 14.83% (前年同期より1.43%改善)
コインパーキングや来客用駐車場を「One Park」のブランドで展開しています。
また、病院や官公庁および商業施設に附帯する駐車場の運営管理も行っており、
管理件数が増加したものの、管理台数は減少となっています。
機械工具販売事業
売上高 87.59億円 (前年同期比 +0.23%)
セグメント利益 1.20億円 (前年同期比 +84.62%)
セグメント利益率 1.37% (前年同期より0.63%改善)
事業規模の拡大並びに収益性向上実現のため、取り扱いアイテムの拡充やオリジナル製品の開発・販売強化、コスト削減に注力した様です。
いずれも地道な努力ですが、きちんと数字に成果が表れていますね。
合成樹脂事業
売上高 33.15億円 (前年同期比 +38.41%)
セグメント利益 0.09億円 (前年同期は -0.34億円)
セグメント利益率 0.27% (前年同期より1.69%改善)
遊技機向けの部品製造・販売というニッチな仕事に取り組んでいます。
自分はパチンコをしないのですが、今回買収したエンブレム会社の製造力も遊技機の装飾へと活かされるのかもしれませんね。
新規案件の受注拡大や新商品開発を行うことで、販売は順調だったみたいです。
その他事業
売上高 6.01億円 (前年同期比 +22.65%)
セグメント利益 -0.38億円 (前年同期は -0.26億円)
セグメント利益率 -6.32% (前年同期より1.01%悪化)
以前に買収したガラス加工事業では、新規顧客拡大や市場開拓、品質向上に取り組んだとのことで、販売が順調だったことに加え、利益も増加したとのことです。
また、農業では引き続き収益化に向けた取り組みを行っている様です。
前期に開設した「南国農場」での農作物単価が想定よりも低めに推移したことで数量上となったものの損失額が拡大してしまったとのことでした。
株式会社イチネンホールディングス(9619)の業績予想・進捗率
同社の通期業績予想と、3Q末時点での進捗率は以下の様になっています。
売上高 1,183.50億円 (前年度比 +5.1%、進捗率 76.67%)
営業利益 80.00億円 (前年度比 +6.4%、進捗率 89.05%)
経常利益 80.20億円 (前年度比 +6.7%、進捗率 90.17%)
親会社株主に帰属する当期純利益 51.00億円 (前年度比 +69.1%、進捗率 95.10%)
かなり進捗率は高い状態となっており、増益を期待する事が出来るかもしれません。
そうなった場合には、是非増配や自社株買い入れ・消却を期待したいところです。
【関連記事】
なお、同社の2023年3月期の1Qについては当ブログの以下の記事に記載しています。宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社イチネンホールディングス(9619)の配当利回り
同社は2023/9/20に配当予想の上方修正を発表しており、
中間配当30円、期末配当25円で合計55円/株
となっています。
昨日の同社株式終値は1,453円でしたので、
予想配当利回り=55/1,453≒3.79%
という事になりますね。
それなりに高めの利回りであり、更なる増配も期待が出来るところにあるのではないでしょうか。
株式会社イチネンホールディングス(9619)の株主優待
同社は、かつてQUOカード優待制度を導入していたのですが、現在は廃止となっていましました。その分を、配当ととして株主還元に振り分けてくれるつもりでいる様です。
残念ですが、また優待再開という案内があれば当ブログで紹介したいと思います。
ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo