ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
イチネンホールディングスをご存じでしょうか?
ちょっと耳に残るテレビCMを流していたりする企業です。
shousanshouuoは、イチネンホールディングスの末席株主です。
今回は「株式会社イチネンホールディングス(9619)の株式会社オートリの子会社化に関するお知らせ」についての記事です。
まとめ
株式会社イチネンホールディングス(9619)は、東京証券取引所市場第一部へ上場しており、来月からはプライム市場への移行が予定されている大阪の企業です。
同社は、自動車リース関連事業、ケミカル事業、パーキング事業、機械工具販売事業、合成樹脂事業、その他事業として農業やガラス関連事業を行っています。
企業買収に関しても、比較的積極的な企業であり本日は同社がオリコの子会社でパーキング事業を行っている株式会社オートリを完全子会社化とする事を発表していました。
なお、同社の予想配当利回りは3.40%、予想配当+優待利回りは4.20%と長期保有する場合にも魅力的な数値となっています。
今後も企業買収等でどんどん成長する可能性を期待して、
shousanshouuoは末席株主として同社を応援していきたいと思っています。
株式会社イチネンホールディングスとは
東京証券取引所市場第一部へ上場しており、来月からはプライム市場への移行を予定している大阪の企業です。
株式会社イチネンホールディングスは純粋持株会社ですが、傘下の事業会社が
- 自動車リース関連事業
- ケミカル事業
- パーキング事業
- 機械工具販売事業
- 合成樹脂事業
- 農業
を行っています。
「何の会社かわかるかな?」のCMのインパクトが強かったので、株主になる以前から名前は知っていました。
同社の歴史
1930年に石炭販売業の「黒田重太郎商店」が創業した事が同社のルーツです。
1963年に「黒田商事株式会社」が設立され、エッソスタンダード石油株式会社と販売代理店契約を締結しています。
1969年には、商号を「株式会社イチネン」に変更し、同年から自動車リース業、自動車整備業、損害保険代理業を開始しています。
その後は、東京、名古屋、福岡へと営業所を開設し、
1987年にはリース満了車処分のための会社として、株式会社ユニカムが設立されました。
1994年には、大阪証券取引所市場第二部への上場を果たしています。
その後は、自動車リース事業の規模拡大のため「野村オートリース株式会社」をグループ会社化したり、ユアサ商事との合弁で「ユアサオートリース株式会社」を設立しています。
2002年からはパーキング事業を開始し、
2003年には、東京証券取引所市場第二部への上場を果たしています。
2005年には、自動車・産業用ケミカル用品製造・販売を目的に株式会社コーザイをグループ会社化しています。
2005年には東京証券取引所市場第一部の指定銘柄となっており、
2006年には、タイホー工業株式会社をグループ会社化しています。
同社は「クリンビュー」の製造販売で有名だった企業です。
よくテレビCMを見た記憶があります。
2011年からは、前田機工株式会社の全株式を取得し、グループ会社化しています。
この買収を契機に、機械工具販売事業への参入をしています。
また、翌2012年には株式会社ジコーの全株式を取得し、合成樹脂事業に参入しています。
2016年には、農業への参入も行っていますね。
その後も2018年には2社、2019~2021年にはそれぞれ年間1社ずつをグループ会社に加えており、企業買収へも比較的積極的な企業と言えます。
株式会社オートリの株式取得(子会社化)に関する株式譲渡契約締結のお知らせ
本日、上記名称のリリースがありました。
内容は、関東圏を中心に全国約200か所、2,000車室超の駐車場を運営している株式会社オートリ(オリコの完全子会社)を完全子会社化する、というものです。
この2年ほどで売上高は急減している状況ですが、Park-it!のブランドで駐車場事業を行っているみたいですね。
元々、関西での営業に強いイチネンからすると関東の駐車場事業を取得する事は魅力的だった事に加えてオリコ側も稼ぐ力が低下していたパーキング事業からの撤退タイミングを見計らっていたのかもしれません。
株式会社イチネンホールディングスの3Q決算
イチネンホールディングスの直近の業績を確認してみましょう。
売上高 907.35億円 (前年度比 +8.5%)
営業利益 71.24億円 (前年度比 +25.1%)
経常利益 72.32億円 (前年度比 +26.6%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 48.50億円 (前年度比 +140.7%)
となっていました。
増収増益を達成しています。
営業利益率は、7.85%という事になりますね。
そして3Q末時点での、同社の自己資本比率は25.7%で前年度よりも1.2%アップしています。
株式会社イチネンホールディングスのセグメント別業績
同社のセグメント別業績を確認してみましょう。
自動車リース関連事業
売上高 406.02億円 (前年比 +5.8%)
セグメント利益 40.36億円 (前年比 +12.2%)
セグメント利益率 9.94% (前年比 +0.56%)
市場は緩やかな拡大傾向にあるとの事で、リース契約台数が増加したとの事です。
また、メンテナンス契約台数や残高が増加しています。
ケミカル事業
売上高 87.56億円 (前年比 +4.8%)
セグメント利益 10.47億円 (前年比 +15.0%)
セグメント利益率 11.96% (前年比 +1.07%)
比較的順調に商品の販売が推移したとの事です。
パーキング事業
売上高 41.89億円 (前年比 +10.7%)
セグメント利益 4.19億円 (前年比 +128.96%)
セグメント利益率 10.00% (前年比 +5.16%)
コインパーキングだけでなく、病院や官公庁および商業施設に附帯する駐車場の運営管理も行っており、件数・管理台数ともに増加となっています。
機械工具販売事業
売上高 263.97億円 (前年比 +5.1%)
セグメント利益 6.53億円 (前年比 -1.1%)
セグメント利益率 2.47% (前年比 -0.16%)
販売は増加したものの、東京物流センターの新設に伴って販管費が増加して利益を圧迫する要因となってしまったみたいです。
合成樹脂事業
売上高 108.50億円 (前年比 +29.7%)
セグメント利益 10.20億円 (前年比 +117.02%)
セグメント利益率 9.40% (前年比 +3.78%)
遊技機向けの部品製造・販売というかなりニッチな仕事に取り組んでいます。
新基準機への移行のため入れ替え需要があった様です。
自分はパチンコをしないのですが、新しい規制等への対応が必要になった、という事なのでしょうか。
その他事業
売上高 6.80億円 (前年比 +211.93%)
セグメント利益 -0.69億円 (前年度は -1.42億円)
セグメント利益率 -10.15% (前年比 +54.99%)
買収したガラスメーカーの売上等が販売増加に寄与したみたいです。
いずれ新たな事業として大きく育つかもしれません。
株式会社イチネンホールディングスの業績予想・進捗率
同社の通期業績予想と、3Q末時点での進捗率は以下の様になっています。
売上高 1,183.50億円 (前年度比 +5.1%、進捗率 76.67%)
営業利益 80.00億円 (前年度比 +6.4%、進捗率 89.05%)
経常利益 80.20億円 (前年度比 +6.7%、進捗率 90.17%)
親会社株主に帰属する当期純利益 51.00億円 (前年度比 +69.1%、進捗率 95.10%)
かなり進捗率は高い状態となっており、増益を期待する事が出来るかもしれません。
そうなった場合には、是非増配や自社株買い入れ・消却を期待したいところです。
*2022/10/19追記
なお、同社の2023年3月期の第一四半期決算については当ブログの以下の記事に記載しています。宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社イチネンホールディングスの配当利回り
同社の配当予想では、中間配当23円、期末配当20円で合計43円/株となっています。
本日、同社の終値は1,263円でしたので、
予想配当利回り=43/1,263≒3.40%
という事になりますね。
利回りとしては、まずまずなのではないでしょうか。
※以下は2022/3/9に追記
その後、同社は配当予想の増額修正を発表しました。
内容は期末配当20円⇒23円で合計46円/株に増配というものです。
この数値と、3/9現在の株価である1,211円で再計算しますと、
予想配当利回り=46/1,211≒3.80%
と少しだけ利回りアップとなり、同社株の魅力度が増しています。
株式会社イチネンホールディングスの株主優待
同社は、3月末時点の株主に対してQUOカードを贈呈するという株主優待制度を導入しています。
仮に100株を保有した場合には、1,000円分のQUOカードを頂く事が出来ます。
そのため、
予想配当+優待利回り=43+10/1,263≒4.20%
という計算になりそうです。
利回りとしては、十分といえるのではないでしょうか。
ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo