ショウサンショウウオの投資部屋

ブログ初心者ですが、少しずつ記事を積み重ねて皆様のお役に立てる情報を提供できればと思っています。

株式会社小僧寿し(9973)の関係会社事業損失引当金繰入額、貸倒引当金繰入額の計上に関するお知らせについて

目次

ブログをご覧頂き、ありがとうございます。

小僧寿しという名前に懐かしさを覚えるのは30代以上の方でしょうか?
昔、ドラえもんの時間によくテレビCMをしていた記憶があります。
shousanshouuoは、株式会社小僧寿しの末席株主です。
今回は「株式会社小僧寿し(9973)の関係会社事業損失引当金繰入額、貸倒引当金繰入額の計上に関するお知らせ」についての記事です。

まとめ


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株式会社小僧寿し(9973)は、JASDAQ市場に上場しており来月からはスタンダード市場への移行が予定されている東京の企業です。


同社は、小僧寿し店舗だけでなく、スーパーマーケットデリバリー事業飲食事業障がい者福祉事業食肉関連事業を運営しています。

かつてはドラえもんのCM等で一世を風靡した企業ですが、現在はほとんど店舗も見かけない感じになってしまっています・・・。
親会社が転々としたり、色々な事業に手を出しては撤退し・・・という経営の迷走もありました。

本日は、同社の個別事業において貸倒引当金繰入と関係会社事業引当金繰入を計上したとの事です。この数字、連結では相殺されるために表へは出てこないものですが同社の事業が厳しいという事が窺えますね。
残念ながら、同社は株主優待制度を導入しておらず、配当もゼロ予想となっています。

ただ、昨年連結子会社化している「飲食事業」「障がい者福祉事業」「食肉関連事業」に関しては、わずかな連結期間ながらも利益を計上する事が出来ており、今期の業績には期待が持てそうな部分もあり、業績予想では黒字となっています。
まだ経営環境は厳しそうですが、今後も末席株主として同社を応援していきたいと思っています。

株式会社小僧寿しとは

 

JASDAQ市場に上場しており、来月からはスタンダード市場への移行が予定されている、東京の企業です。

同社の事業内容ですが、

  1. 持ち帰り寿司事業 等
    小僧寿し                          直営 71店、FC 115店
    茶月                                  直営 5店、FC 6店
    カレーハウススパイシー 直営 5店
    春陽堂                              直営 1店
    サンマルコ                       直営 1店
    だいまるストアー             直営 1店

  2. デリバリー事業
    デリズ                               直営 25店、FC 79店

  3. 外食事業
    とり鉄                               直営 5店舗、FC 34店舗
    かぐらや                           直営 1店舗
    小鉄屋                               直営 1店舗、FC 4店舗
    とりでん                            直営 1店舗、FC 18店舗

  4. 食肉関連事業

  5. 障がい者福祉事業

と、決して小僧寿しの事業だけを行っているのではない、という事が分かります。

同社の歴史

栄枯盛衰・・・とでも申しましょうか、
同社の歴史はかなり浮き沈みが激しい印象を受けます。

1964年 前身となる「スーパー寿司・鮨桝」を出店します。
この事業が当たったのでしょうね。
翌1965年には業容拡大に伴って「株式会社鮨桝」が設立されています。
その後は、フランチャイズ方式を採用する事で急速に店舗数を拡大しています。
1969年には、早くも100店舗という目標を達成してしまい、全国展開を推進することになります。
1970年には、シンエーフーヅ株式会社内に「小僧寿し事業部」が開設されています。
小僧寿しチェーンというブランドが確立されたのはこの時期、という事になりますね。
1972年には「株式会社小僧寿し本部」が設立され、加盟店27店舗でスタートしていますが、翌年には早くも100店舗を達成しています。
そして、1975年には加盟店500店舗を、1977年には加盟店1,000店舗を達成しています。
1979年には、加盟店の年間総売上で外食産業の首位を飾っています。
1981年には、加盟店2,000店舗を達成しています。単純計算ですが、商圏人口は5-6万人という事になりますね。
1990年には、sushi花館という業態を新たに設立し、小僧寿しチェーンからのブランド転換を図ります。


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1994年という、本部の創業から30年という年に株式の店頭登録を行っており、株式公開を果たしています。
2003年には、米国での店舗展開を開始しています。
2005年 株式会社すかいらーくとの資本業務提携を発表した事に続き、
翌2006年には、株式会社すかいらーくによる公開買付けで連結子会社化されてしまいます。
この頃は、すでに低価格の回転すしチェーンやスーパーの総菜等が同社の競合となっており事業環境が厳しさを増してきていた時期ですね。
すかいらーくによる再建が期待されましたが、残念ながら両者のシナジーは思った様には発揮されず・・・。
2012年には、イコールパートナーズ株式会社が公開買付けで子会社化しています。
この時に商号が「株式会社小僧寿し」へ変更されたのですね。
ただ、早くも同年中に普通株式の一部売却でイコールパートナーズから非子会社化されてしまうという憂き目にあっています。

その後は、シカゴピザとの業務提携、新規事業としてラーメン店「麺や小僧」の出店、役員の度重なる異動・・・

など経営は迷走してしまいます。
2018年には、デリバリー事業を運営していた株式会社デリズを株式交換で完全子会社化しています。当時、同社は赤字企業でしたが、コロナ禍では同社のデリバリー事業が非常に大きな貢献を果たしたといえそうです。
2021年には、スーパーマーケット、飲食チェーン、食肉関連事業、障がい者福祉関連事業を展開する企業を子会社化する事で、事業の多角化に乗り出しています。

個別決算における関係会社事業損失引当金繰入額、貸倒引当金繰入額の計上に関するお知らせ

本日、同社からは上記名称のリリースがありました。
個別事業において貸倒引当金繰入と関係会社事業引当金繰入を計上したとの事です。
あくまでも個別事業においてのものですので、連結では数字が出る事はありませんが、今後「持ち帰り寿司事業等」「デリバリー事業」の業績が回復してくれれば繰入金からの戻入で特別利益が見込めそうですが、なかなか同社の事業環境が厳しいという事が窺えますね。

株式会社小僧寿しの2021年12月期決算

2022/2/21に同社の2021年12月期決算短信がリリースされていましたので、
早速中身を確認してみましょう。

売上高             80.19億円 (前年度比 +29.1%)
営業利益            -0.38億円 (前年度は 0.61億円の黒字)
経常利益            -0.87億円 (前年度は 0.42億円の黒字)
親会社株主に帰属する当期純利益 -6.19億円 (前年度は 0.27億円の黒字)

となっていました。
増収を確保したものの、減益という結果です。
営業利益率は、-0.48%です。
そして期末時点での、同社の自己資本比率は11.0%で前年度よりも6.9%ダウンしています。

株式会社小僧寿しのセグメント別業績

同社のセグメントは、

  • 持ち帰り寿司事業等
  • デリバリー事業
  • 飲食事業
  • 障がい者福祉事業
  • 食肉関連事業

に分かれて公開されています。

持ち帰り寿司事業等

売上高     48.97億円 (前年度比 +13.8%)
セグメント利益 -0.03億円 (前年度は -0.35億円)
セグメント利益率 -0.08% (前年度比 +0.74%)

「持ち帰り寿司事業」「その他飲食店事業」「寿司FC事業」により構成されています。
また、だいまるストアーもこのセグメントに含まれている様ですね。

デリバリー事業

売上高     19.08億円 (前年度比 -0.0%)
セグメント利益 -1.44億円 (前年度は 0.96億円の黒字)
セグメント利益率 -7.55% (前年度比 -12.62%)

 

飲食事業

売上高       8.54億円 (前年度報告なし)
セグメント利益   0.73億円 (前年度報告なし) 
セグメント利益率   8.60% (前年度報告なし) 

2021/7/1に連結子会社としたトランセアが展開する、焼き鳥と鳥料理の居酒屋「とり鉄」、釜飯と串焼きの「とりでん」を中心とした外食・居酒屋業態のチェーン店による事業です。
コロナ禍ではありましたが、比較的影響が少なかった下期の営業のおかげで黒字になっています。

障がい者福祉事業

売上高                 1.72億円 (前年度報告なし)
セグメント利益   0.28億円 (前年度報告なし)
セグメント利益率 16.74% (前年度報告なし)

2021/12/2に連結子会社化した事業です。
概ね1ヶ月間の連結期間となっていますので、通期ではもっと大きな数字として影響が出てきそうです。
この数字を見る限りでは来期の収益に寄与してくれると期待したいものです。

今後は、施設の開設をさらに進めることに加えて、800か所の障がい者グループホーム施設(9,000食/日)への食事提供を行う事で更なる事業成長を図るとの事です(今後開発が決定している500か所へも提供予定と)。

合計で15,000食/日規模になる、という事でしょうか??
これはかなりビジネスチャンスに見える数字なのですが、いかがなものでしょうか。

食肉関連事業

売上高                 3.78億円 (前年度報告なし)
セグメント利益   0.07億円 (前年度報告なし)
セグメント利益率   1.91% (前年度報告なし)

2021/12/2に連結子会社化したミートクレストがおこなっている、食肉生産加工が主要事業となっています。
上記の数値も概ね1ヶ月の連結期間という事ですので、通期ではもっと大きな数字として影響が出てきそうです。

株式会社小僧寿しの業績予想

同社の通期業績予想は以下の様になっています。

売上高              126.00億円 (前年度比 +57.2%)
営業利益            1.20億円 
経常利益            1.20億円 
親会社株主に帰属する当期純利益 0.60億円

予想通りにいけば、増収増益という事になります。

株式会社小僧寿し配当利回り

業績予想では、なんとか今期は黒字に持ち込めるのではないか、という数字ですが、

さすがに今期は配当ゼロの予想となっています。

前期末時点での利益剰余金が-4.17億円となっていますので、まずはそこが解消されてしばらく利益剰余金が積みあがってから、という事になるでしょうか。
復配に至るまでは先が長そうです・・・。

株式会社小僧寿し株主優待

残念ながら、同社は株主優待制度を導入していません。
かつて、株主優待券を贈呈していた時期もありますので、今後の業績次第では株主優待の復活も期待が出来るかもしれません。

 

ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo