目次
- 株式会社トライアイズとは
- 株式会社トライアイズの3Q決算
- 株式会社トライアイズのセグメント別業績
- 株式会社トライアイズの業績予想・進捗率
- 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社トライアイズの配当利回り
- 株式会社トライアイズの株主優待
- まとめ
ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
トライアイズという企業をご存じでしょうか?
では、HAMANOやCLATHASといったブランドについてはどうでしょうか?
shousanshouuoは、株式会社トライアイズの末席株主です。
今回は「株式会社トライアイズ 事業計画及び成長可能性に関する事項」についての記事です。
株式会社トライアイズとは
同社は、JASDAQに上場している企業です。
来年4月以降は、グロース市場への上場を選択しています。
同社そのものは持ち株会社なのですが、事業としては
・建設コンサルタント事業
・ファッションブランド事業
・投資事業
を有しています。
同社は、1995年にコンピュータソフトウェア及びハードウェアの開発、設計、製作及び販売を目的として設立されたのがルーツとなっています。
その後、2001年4月には、大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場への上場を果たしています。
その後、2007年には現在の企業形態である純粋持株会社へと移行し、
建設コンサルタント事業を行っている株式会社クレアリア
東京ブラウス株式会社、濱野皮革工藝株式会社を順番に子会社化しています。
2011年からは、商標権をかンりする来寝具ビジネスを開始した事に加え、海外事業の展開を開始しています。
2016年からは、米国での不動産投資を目的として米国子会社も設立されていました。
時代に応じて少しずつ事業内容が変化しているんですね。
株式会社トライアイズの3Q決算
売上高 8.39億円 (前年度比 +30.0%)
営業利益 -1.05億円 (前年度は +0.26億円)
経常利益 -1.72億円 (前年度は -0.15億円)
親会社株主に帰属する四半期純利益 -2.03億円 (前年度は -0.30億円)
となっていました。
営業利益率は-12.5%となっており、やや厳しい状況ですね。
ちなみに3Q末時点での、同社の自己資本比率は61.5%で昨年度よりは0.8%ダウンとなっています。
*2022/8/20追記
同社の2022年12月期中間決算の内容等は、当ブログの以下の記事で紹介しています。
宜しければそちらもご参照下さい。
株式会社トライアイズのセグメント別業績
建設コンサルタント事業
売上高 5.39億円 (前年度比 +73.7%)
セグメント利益 -0.13億円 (前年度は -0.67億円)
セグメント利益率 -2.42% (前年度比 +19.25%)
同社の子会社は、ダム関連業務、河川の防災・減災対策工事案件、海岸保全業務を中心に受注があった様です。
コロナウィルス感染症の影響で、工期が延長していた案件があったために採算性が悪化したとの事でしたが、固定費削減の取り組みによって販管費をしっかりと削減する事が出来た様です。
ファッションブランド事業
売上高 1.83億円 (前年度比 -0.7%)
セグメント利益 -1.12億円 (前年度は -0.36億円)
セグメント利益率 -61.61% (前年度比 -41.74%)
CLATHASでは、ライセンス事業を強化する事で、安定的な収益確保と顧客獲得に取り組んだ様です。
確かに、CLATHASのムック本を書店で見かける機会が何度かあった様に記憶しています。
CLATHAS MONOGRAM BOSTON BAG BOOK
- 価格: 2585 円
- 楽天で詳細を見る
濱野皮革工藝の製品は、ふるさと納税の返礼品として認定されている他に、各種メディアでも注目された、との事です。
お家騒動は、少なからずブランドイメージを下げてしまっている印象がありますが・・・。
残念ながら、軽井沢工場での稼働率低下が原価率を押し上げてしまったため、赤字が膨らんでいます。
投資事業
売上高 1.18億円 (前年度比 -22.3%)
セグメント利益 0.02億円 (前年度比 -98.1%)
セグメント利益率 1.70% (前年度比 -71.27%)
米国子会社では、住居・工業・商業用物件の賃貸を行っており、稼働率も堅調な様ですが、一部テナントの賃料延滞が影響した事と、物件の修繕・改良費用や固定費の増加があったために収益率が低下したとの事です。
株式会社トライアイズの業績予想・進捗率
同社は、通期業績を以下の様に予想しています。
売上高 10.12億円 (前年度比 +0.7%、進捗率 82.91%)
営業利益 -1.27億円
経常利益 -1.93億円
親会社株主に帰属する当期純利益 -2.77億円
残念ながら、今期は赤字予想となっています・・・。
なかなか厳しい経営状況が続くという想定であり、同社も覚悟している様です。
事業計画及び成長可能性に関する事項
昨日、同社から上記の名称がついた資料がリリースされていました。
それによると
建設コンサルタント事業
同社は水関連の河川・砂防及び海岸・海洋分野に特化しており、売上高の規模では同程度の競合がひしめくなか、同分野でのノウハウ・実績が強みとなっているとの事です。
次年度からは、民間事業者向けの売上(地域コンサルおよび調査会社への技術供与)へ注力する事と、
収益性の高い業務を選別して着手する事で原価率を60%前後に抑える事でセグメント利益率の改善を見込んでいるとの事です。
ファッションブランド事業
国内アパレル業界の市場規模が縮小しており、中長期的にも減少が続くと見込まれています。その一方で、国内鞄・袋物市場希望はそこまで劇的な落ち込みは認めていないとの事です。
濱野皮革工藝の売り上げ規模は、きわめて小さいものの、創業から140年という高い技術力や、直営店を有さない事でコスト的に優位があるとの事でした。
次年度以降は、セレモニー用の鞄の需要回復を見込んでいる事に加えて、
新規ライセンシーを獲得する事でライセンス売上高を向上させる事が見込まれています。
また、ECサイトの更新とWEB広告を積極的に行う事で、購買率を改善させることを見込むとともに、製造工程の改善で生産量アップが期待されています。
投資事業
同社が事業を行っている、ハワイ州での住宅価格上昇トレンドが継続しており、販売件数も順調である事から今後も事業環境は期待出来るとの事です。
次年度以降は、撤退した箇所へのテナント獲得を予定しており、修繕も減少する事で利益水準を回復させる事が見込まれています。
また、2023年度からは、賃料値上げを行う方針である様です。
いずれの事業も、今後の経済の動向によって影響される可能性は極めて大きいですが生産工程の改善が、効果的に実施出来れば同社の高品質な製品の安定供給にもつながる可能性がある事に加え、価格を抑えた製品を同社のエントリーラインとしてリリースできるかもしれません。
株式会社トライアイズの配当利回り
同社の配当予想では、期末配当12円/株となっています。
本日、同社の終値は330円でしたので、
予想配当利回り=14/330≒4.24%
という事になりますね。
これは、高い利回りだと考えられます。
しかも、同社は赤字予想となっていますから純粋に配当を喜ぶわけにはいかないかもしれません。
株式会社トライアイズの株主優待
同社は、ハワイの宿泊施設優待も行っていますがこれは1,000株以上の保有が条件となっています。
*2022/8/20追記
同社のハワイ宿泊施設優待は、資産売却のために廃止となりました。
当ブログの以下の記事で紹介していますので、宜しければそちらもご参照下さい。
末席株主に対しては、お買い物優待があります。
100株以上保有で、CLATHAS Online Shop, 濱野皮革工藝Online Shopでのお買い物5,000円以上(税・送料別)の際に、1回に限り2,000円OFFになるとの事です。
まだ使った事はないのですが、仮に100株保有で優待利用した際には
予想配当+優待利回り=14+20/330≒10.30%
という計算になり、随分な高利回りとなってしまいます。
まとめ
株式会社トライアイズ(4840)は
①建設コンサルタント事業
②ファッションブランド事業
③投資事業
をそれぞれの子会社で行っている、持株会社です。
現在はJASDAQに上場していますが、来年4月以降はグロース市場への上場が予定されています。
残念ながら、今期は赤字予想となってしまっていますが、
同社の建設コンサルタント事業は河川や砂防ダム等での工事に強みを有しており、
ファッションブランド事業でもHAMANOの高い製品クオリティを維持している事が強みとなっています。
米国での不動産投資事業に関しては、ハワイ州を中心に行っている様です。
今後は、同社の強みを生かしつつもコスト削減等で着実に利益が出る体質を目指している様です。
同社の予想配当利回りは4.24%と高い水準にありますが、
同社自体が赤字予想となっていますので、
現在の配当水準を今後も維持できるかどうかは不透明な状態です。
優待を活用した場合の予想配当+優待利回りは、10.30%と驚くべき高水準になっています。
まずは着実に黒字を生み出せる様に強いところをさらに伸ばして、他社に真似されない事を期待したいと思います。
今後も、末席株主として同社を応援していきたいと思っています。
shousanshouuoのブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo