ショウサンショウウオの投資部屋

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TAC(4319) 業績予想下方修正【売上高微減、営業利益31%減、純利益17%増】

目次

ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
TAC株式会社(4319)をご存じでしょうか?
その名の通り、資格の学校TACを運営している企業です。
shousanshouuoは、TAC株式会社の末席株主です。
今回は「TAC(4319) 業績予想下方修正【売上高微減、営業利益31%減、純利益17%増】」についての記事です。

まとめ


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TAC株式会社(4319)は、東京証券取引所スタンダード市場へ上場している東京の企業で、資格試験対策講座、公務員受験講座等を運営しています。
国内の直営22校提携13校でサービスを提供しています。
また、同社のネームバリューを活かした出版事業では、資格試験対策の参考書籍を多数発行しており、口コミ等でも高評価を得ています。
そのため、出版事業の利益率は通常の出版社と比較してかなり高いものになっているのではないかと思います。
同社株式の予想配当利回りは2.64%と、株価の割には優秀なのではないかと思います。

昨日、同社からは業績予想の下方修正がリリースされていました。
資格試験の受験者数がどの様に推移するかにもよりますが、同社のネームバリューを活かす事で復調は可能ではないかと期待をしており、今後も末席株主として同社を応援していきたいと思っています。

TAC株式会社(4319)とは


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東京証券取引所スタンダード市場へ上場している、東京の企業です。
資格試験対策講座、公務員受験講座等を運営しており国内の直営22校提携13校でサービスを提供しています。
同社の知名度は高く、その高い知名度を生かした参考書の出版事業は比較的好調なものとなっています。

同社の歴史

1980年 TAC株式会社が設立され、東京本校・大阪校・名古屋校が開設されています。
当時は、公認会計士日商簿記検定・税理士講座を提供していた様です。
1986年 横浜校を開設。
1989年 水道橋校を開設。
1991年 京都校を開設。
1993年 東京本校を移転し、福岡校を開設。
1994年 池袋校を開設。
1998年 町田校、なんば校を開設。
1999年 大宮校、神戸校を開設。
2001年 子会社(TACプロフェッションバンク)で人材紹介・派遣事業を開始。八重洲校を開設。
2003年 新宿校を開設。
2005年 仙台校、札幌校、渋谷校、日吉サテライト校を開設。
2007年 立川校を開設。提携校であった広島校を直営化。
2008年 早稲田校を開設。
2009年 津田沼校を開設。Wセミナーと事業統合
2010年 日吉校を新築・移転。
2011年 早稲田校を新築・移転。
2013年 Z会で知られる増進会出版社と資本・業務提携
2018年 電験三種講座を開講しており、会計系だけでない分野へも進出をしています。

業績予想の修正に関するお知らせ

昨日、同社からは上記名称のリリースがありました。
内容は、同社の業績の下方修正を示すものでした。
数値を確認しておきましょう。

               前回発表予想  今回修正予想

売上高            205.00億円 ⇒ 204.71億円 (計画比 -0.1%)
営業利益            6.00億円 ⇒  4.13億円 (計画比 -31.1%)
経常利益            5.78億円 ⇒  4.42億円 (計画比 -23.5%)
親会社株主に帰属する当期純利益 3.80億円 ⇒  4.44億円 (計画比 +17.1%)

当期純利益は、計画比でプラスとなっているのですが・・・
2022/3/11に同社は、校舎移転補償金として2.50億円の特別利益計上をリリースしていましたので、その影響がなければ当期純利益は2億円前後だったと思われますから、事実上の下方修正と考えて良さそうです。

修正の理由ですが、

出版事業が好調であった一方で、資格講座に対して様子見ムードが強まった事が挙げられています。
賃借料や人件費削減でのコストコトロールでの対応も限界があり、上記業績の予想に至った様です。

新型コロナウィルス感染症の影響が薄まれば、また資格講座の申し込みが戻ってくるのか、それともオンライン講座ばかりになってしまうのか・・・
現時点ではなんとも言えませんが、慎重に様子を見たいと思っています。

TAC株式会社(4319)の3Q決算

売上高             155.99億円 (前年同期比 +%)
営業利益             6.66億円 (前年同期比 -%)
経常利益             7.09億円 (前年同期比 -%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 4.56億円 (前年同期比 -%)

となっていました。
営業利益率は4.27%です。
そして3Q末時点での自己資本比率は28.8%と、前年度よりも0.4%アップしています。

TAC株式会社(4319)のセグメント別業績

同社の決算短信によれば、同社の報告セグメントとして

  • 個人教育事業
  • 法人研修事業
  • 出版事業
  • 人材事業

が記載されています。
それぞれの数値を確認しておきましょう。

個人教育事業

売上高               84.50億円 (前年同期比 -2.1%)
セグメント利益 -2.43億円 (前年同期は -2.73億円)
セグメント利益率 -2.89% (前年同期比 +0.28%)

資格試験への対策講座を取り扱う事業ですが、資格試験そのものの実施控え等も一部であった様で資格試験の申込者数は2020年度に大幅な減少をしており、そこからの回帰が乏しいためでしょうか。
売上高は微減という形になっています。
5年前と比較すると、受講者数そのものが1万人以上減少している状況です。
今後の景気動向等も見ながら、資格試験の人気が戻ってくるのかどうかを注視したいと思います。

法人研修事業

売上高               33.92億円 (前年同期比 +8.5%)
セグメント利益   8.46億円 (前年同期比 +5.7%)
セグメント利益率 24.94% (前年同期比 -0.68%)

企業向けの研修を手掛けている事業です。
新型コロナウィルス感染症の影響もあって、集団での研修よりはWEB会議システムを用いた研修等の需要が増えた事にうまく対応出来ていた様です。

出版事業

売上高               32.96億円 (前年同期比 +23.4%)
セグメント利益   8.26億円 (前年同期比 -8.6%)
セグメント利益率 25.07% (前年同期比 -8.79%)

「TAC出版」「Wセミナーの2ブランドで資格試験対策の参考書等を出版しています。
書店に行っても、簿記やFP試験等の参考書で同社の手掛けたものをたくさん目にする機会があります。
それにしても、出版事業でこれだけ高い利益率を得られるのはすごいですね。
これは、小説等とは違い、毎年改訂を行ったとしてもコアとなる内容は大きく変更することが少ないためである事と、一定数の安定した受験者数が見込める資格試験の参考書を手掛けているためではないかと思います。

人材事業

売上高                 4.34億円 (前年同期比 +7.9%)
セグメント利益   0.90億円 (前年同期比 +48.7%)
セグメント利益率 20.92% (前年同期比 +5.74%)

子会社である、

TACプロフェッションバンク

会計系人材事業を手掛けているようです。
人材派遣売上は低調であった一方、広告売上や人材紹介売上が前年を上回った様です。
また、医療系人材事業においても、新型コロナウィルス感染症の影響で売上が伸長したとの事でした。

TAC株式会社(4319)の業績予想・進捗率

同社が、本日発表した通期業績予想と、3Q末時点での進捗率は以下の様になっています。

売上高             155.99億円 (進捗率 76.20%)
営業利益             6.66億円 (進捗率 161.26%)
経常利益             7.09億円 (進捗率 160.41%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 4.56億円 (進捗率 102.70%)

この進捗率を見ると、4Qが予想を大きく下回る結果だったという事がよく分かりますね。

TAC株式会社(4319)の配当利回り

同社の配当予想では、中間配当3円、期末配当3円で合計6円/株となっています。
同社株式の昨日終値は227円でしたので、

予想配当利回り=6/227≒2.64%

という事になりますね。
2万円台で購入できる株式としては、まずまずの利回りではないかと思います。

TAC株式会社(4319)の株主優待

同社の株主優待制度ですが、3月末と9月末の株主を対象としていますので、
年間2回優待を頂くチャンスがあります。

100~999株保有で、同社講座の受講料(定価)より10%割引

となる優待券が1枚いただけます。
内容が内容だけに、予想優待利回りの計算は難しくなりますが、資格講座を受講する人にとっては、なかなかありがたいものだと思います。

 

なお、当ブログで届いた優待券の券面等を紹介していますので、もしよろしければそちらもご参照下さい。

shousanshouuo.hatenablog.com

 


 

 

ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo