ショウサンショウウオの投資部屋

ブログ初心者ですが、少しずつ記事を積み重ねて皆様のお役に立てる情報を提供できればと思っています。

株式会社キムラタン(8107)の事業ポートフォリオ転換、子会社の異動について

目次

ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
キムラタンという、子供服のメーカーがあります。
同社の株価はしばらく低迷状態が続いており、赤字が続いている状況です。
shousanshouuoは、株式会社キムラタンの末席株主です。
今回は「株式会社キムラタン(8107)の事業ポートフォリオ転換、子会社の異動」についての記事です。

まとめ


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株式会社キムラタン(8107)は、東京証券取引所市場第一部へ上場しており、4月以降はスタンダード市場への移行が予定されている兵庫の企業です。
同社はベビー・子供服の製造・販売を主力事業としています。
昨日、同社の3Q決算とともにアパレル事業を大幅に縮小して不動産事業を強化するという事業ポートフォリオの転換、子会社の異動が発表されていました。
店舗は約220店舗のうち95%に相当する約210店舗を閉鎖し、合わせて販売員と本社人員の約6割を整理するとの事でした。
そして、不動産事業強化のためにクラブジャイアンで有名な木下たかゆきさんの企業である「和泉商事」を買収するとのリリースがありました。かつては、木下さんの投資手法として問題のある物件を安く買って再生する、というものが有名だったのでポートフォリオの内容が気になるところではありますが、株価は低迷した状態が続いているため、事業転換が成功して継続的に利益を上げられる企業となってくれれば非常にありがたい事です。
なお、同社の予想株主優待利回りは驚きの138.89%ですが、直営店が近くにない場合もあるため、優待をフル活用をする事はやや難しいのではないかと思います。
今後も、末席株主として同社を応援していきたいと思っています。

株式会社キムラタンとは

東京証券取引所市場第一部へ上場しており、4月以降はスタンダード市場への移行が予定されている、兵庫の企業です。

同社の事業内容としては、

  • ベビー・子供服の企画、生産、販売
  • 保育園の運営

となっています。
主要取引先には総合スーパーマーケットである、イオン、イトーヨーカ堂、イズミ、西友、フジ、平和堂に加えて、日本トイザらスの名前が挙がっています。

同社の歴史

1925年に創業者である木村担さんが神戸でベビー衣料の販売を開始したのがルーツとなっています。同社の名称は、創業者のお名前に由来したものだったのですね。
1948年には「株式会社木村担商店」が設立され、
1964年には「木村担株式会社」へと業務が継承されています。
1973年になり、現在の「株式会社キムラタン」へと名称が変更となっています。
1974年には大阪証券取引所市場第二部へ、
1984年には大阪証券取引所市場第一部へと変更になっています。
2013年になって、東京証券取引所市場第一部指定銘柄となったのですね。

事業ポートフォリオの転換に関するお知らせ

昨日、同社からは上記名称のリリースがありました。
そこには、少子化による市場規模の縮小、消費者の節約志向や価格競争の激化等によって、業界が厳しい状況になっているため、現在の主力事業であるアパレル事業の継続が困難になっているとの事が記載されており、アパレル事業の規模を大幅に縮小する旨が記載されていました。
そこで、柱事業として不動産事業を拡大させる事で2023年3月期の単年度黒字化、企業価値の回復と向上に努めるとの方針に至った様です。

アパレル事業の縮小

現在の販売状況が、
販売不振→余剰在庫→値引き販売に頼る という負の連鎖
を繰り返している事から、大幅な事業構造改革に取り組むと明記されています。
内容としては、

  1. 店舗網の大幅縮小(約220店舗→約10店舗)
  2. 店舗販売員、および本社従業員の約6割(約40名)の人員整理
  3. 商品ラインナップをベビー、女児向けに絞り込む
  4. ECを中心とした販売を継続し、新たな商品提供・収益化の方法を探る
  5. 在庫圧縮、値引き販売抑制でのブランド価値回復
  6. 商品・ブランドの差別化、独自化

が骨子となっていますね。
2022年12月末までに撤退・縮小を完了させるという見込みになっています。

子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ

昨日の「事業ポートフォリオの転換に関するお知らせ」に合わせてリリースされていたのが上記です。
不動産事業強化のために不動産賃貸業を営んでいる企業を買収するというものです。
買収する企業なのですが、大阪に本社を有する「和泉商事有限会社」となっています。
どこかで聞いた事ある名前だなー、と思ったのですが、
代表取締役の方のお名前を見て気が付きました。
実は、shousanshouuoは数年前から不動産投資に関する本を多数読んでいたので、この代表の方の著書も何冊か購入して読んでいたのです。
不動産投資家のコミュニティサロンであるクラブジャイアンを運営している事でも有名な方です。

過去3年間の経営成績および財政状態を見る限りでは、近年は営業利益率がやや低下しながらも順調に拡大している企業の様です。
以前は、問題ありの物件を安く購入して再生する手法で収益を上げていた方だったと記憶しています。
ですので、保有する物件約80のうち、10程度は木下氏が他の会社へ移転する予定との事で残った70物件の内容が気になるところです。

株式会社キムラタンの3Q決算

そんな同社の3Q決算の内容を確認してみましょう。

売上高                30.31億円 (前年度比 -11.6%)
営業利益             -3.60億円 (前年度は -3.00億円)
経常利益             -3.74億円 (前年度は -2.83億円)
親会社株主に帰属する四半期純利益 -3.87億円 (前年度は -2.60億円)

となっていました。
残念ながら、減収減益という厳しい状況です。
営業利益率は、-11.88%です。
そして3Q末時点での、同社の自己資本比率は18.9%と、前年度よりも9.6%低下してしまっています。

株式会社キムラタンのセグメント別業績

同社の事業は、アパレル事業とその他事業として記載されています。

アパレル事業

売上高        29.08億円 (前年度比 -10.6%)
セグメント利益  -3.55億円
セグメント利益率 -12.21%

このうち、店舗での販売分は16.21億円と半分強になっています。
そのため、大幅な店舗縮小を行ったとしても卸業態とEC事業での売上で12-13億円は確保する事が出来そうです。

その他事業

売上高          1.23億円 (前年度比 -29.6%)
セグメント利益  -0.05億円
セグメント利益率 -4.07

保育園事業と不動産事業が含まれている様ですね。
同社はアパレル業を営んでいるという特長を生かして、制服支給で汚れものはすべて円で選択してくれるという「らくらく保育」の展開とウェアラブルIoT事業「cocolin」のサービス提供を行っています。

株式会社キムラタンの業績予想・進捗率

同社の通期業績予想と、3Q末時点での進捗率は以下の様になっています。

売上高              41.00億円 (前年度比 -12.9%、進捗率 73.93%)
営業利益            -4.80億円 (前年度は -4.37億円)
経常利益            -5.00億円 (前年度は -4.34億円)
親会社株主に帰属する当期純利益 -5.20億円 (前年度は -4.16億円)

店舗の撤退ペースにもよりますが、売上高未達になる可能性もありそうですね。
12月末時点で商品及び製品在庫として13.38億円が計上されていますので、なんとか値引きを抑制しながら現金化できる事を期待したいと思います。

株式会社キムラタン配当利回り

同社は、ここ数年赤字を計上する事が続いており、今期も赤字の予想となっているため、配当はゼロの予定となっています。

株式会社キムラタン株主優待


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同社は、配当はないものの株主優待制度は継続して実施しています。
3月末時点で200株以上を保有する株主に対して、直営店のみで利用できる優待券と同社ECストアで利用できるオンラインクーポンを贈呈しています。
200~999株保有では、優待券2,000円分  オンラインクーポン3,000円
がもらえます。
仮に200株を保有した場合の予想優待利回りですが、驚きの

予想配当+優待利回り=0+25/18≒138.89%

という計算になります。
ただし、直営店は現在8店舗しかないため店舗が近くにない場合は利用が難しいと思いますので、実際は株主優待をフル活用するのは難しそうです。

なお、実際に頂いた優待券とクーポンの券面は当ブログの以下の記事に記載しています。宜しければそちらもご参照下さい。

 

shousanshouuo.hatenablog.com

 

本日の取引

本日は、また1銘柄購入しています。

  • 株式会社東京窯業株式会社(5363)

です。株式会社TYKとも記載があり、どちらで呼べば良いか少し迷ってしまいます。
あまり一般消費者向けの製品はありませんが、私たちの日々の生活を支える上で重要な製品も取り扱っている様です。
また、機会があればブログ記事に同社の事も書いてみようかと思います。

*2022/5/19追記

当ブログの以下の記事に、同社の決算、業績予想についての記事を記載していますので宜しければそちらもご参照下さい。

 

shousanshouuo.hatenablog.com

 

ブログをご覧頂き、ありがとうございました。
またのお越しをお待ちしております。
shousanshouuo