ショウサンショウウオの投資部屋

ブログ初心者ですが、少しずつ記事を積み重ねて皆様のお役に立てる情報を提供できればと思っています。

九州電力 響灘LNG発電所開発について

目次

ブログをご覧頂き、ありがとうございます。
今回は九州電力 響灘LNG発電所開発」についての記事です。
shousanshouuoは、九州電力の末席株主です。

九州電力とは

主に九州地区で発電・送配電を行っている企業です。
日本の電力業界では、東京電力ホールディングス、関西電力中部電力東北電力に次いで第5位という売上高になります。インフラ企業だけに株主数は多く、2021/9/30現在で普通株式の株主は156,973人にのぼります。

同社の供給設備ですが、2021/3/31現在で

水力発電 138か所 358.0万Kw
火力発電 7か所 961.5万Kw
地熱発電(バイナリー含む) 6か所 21.3万Kw
原子力発電 2か所 414.0万Kw

となり、発電設備の合計は 153か所 1,754.8万Kwです。
また、再生可能エネルギーに関しては2021/9月末時点の合計で244万Kwに相当する様です。同社の再生可能エネルギーとしては、地熱発電水力発電に加えて洋上風力発電やメガソーラー等も含まれています。
また、長崎県の五島では国内初となる潮流発電の実証事業を小規模ながら開始している様で、新技術への取り組みも割合積極的な様です。
加えて、海外事業への投資は着実に増加しており、同社のIR資料によれば今後はアフリカでの事業展開も視野に入れている様です。

同社の創立は1951年であり、電力事業だけでなく情報通信事業を行う株式会社QTnetや、空輸事業を行う西日本空輸等もグループ企業に含まれています。


www.youtube.com

北九州市響灘地区におけるLNG発電所開発に関する報道について

本日、同社から上記の名前がついたリリースがありました。
11/27付の読売新聞と11/28付の西日本新聞で、同社と西部ガス株式会社の共同事業化検討をおこなっている北九州市響灘地区でのLNG発電所の開発に関する記事が掲載された事によるものです。
リリースによれば、「現在、意思決定に向けて検討をおこなっているところですが、現時点で決まったものはありません。」との事です。

今回報道になった事業に関しては、2021/4/20に同社と西部ガス株式会社からリリースされていた内容北九州市響灘地区における最新鋭「LNGコンバインドサイクル発電所」開発に向けた共同検討を開始します」が元になっています。

当時の資料によれば、本発電所は、発電時に二酸化炭素の排出量が少なくなる様に、ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせた高効率の発電方式を採用し、将来的にはアンモニア・水素等を燃料にすることも視野に入れている、というものでした。
すでに「ひびき天然ガス発電所(仮称)」と呼ばれており、建設予定地はひびきLNG基地に隣接する区画と具体的に決まっているものです。
2018年時点ですでに環境影響評価も実施されており、当時の資料によれば総出力は168万Kw(42万Kw×4基)と記載されています。その当時は西部ガスが単独で事業化する予定だった様ですね。

九州電力は2050年にカーボンニュートラルを実現するとの目標を掲げており、そのためにもの九州地域の発電設備の低・脱炭素化を推進する事が課題となっていますので、同社としてはぜひとも実現したいところでしょう。
九州電力西部ガスが50:50で出資した場合は九州電力の持ち分は最大で84万Kwに相当しますので、事業化が決定した場合は同社への影響は決して小さくないものです。
パートナーの西部ガスも、電力事業を積極的に進めたいという経営戦略をとっていますので、事業化される可能性が高いのではないか、と思います。
今週中にはリリースがあるかもしれませんね。

九州電力の2Q決算

売上高 7,715.01億円 (前年度比 +5.7%)
営業利益 764.95億円 (前年度比 -15.9%)
経常利益 657.45億円 (前年度比 -20.3%)
親会社株主に帰属する四半期純利益 453.72億円 (前年度比 -28.0%)

となっていました。
営業利益率は、9.92%となりますね。
2Q末時点での、同社の自己資本比率は13.2%と、前年度よりも0.5%アップしています。

九州電力のセグメント別業績

電気事業

売上高 6,946億円 (前年度比 +6.0%)
セグメント利益 538億円 (前年度比 -24.5%)
セグメント利益率 7.75% (前年度比 -3.14%)

その他エネルギーサービス事業

売上高 828億円 (前年度比 +12.2%)
セグメント利益 70億円 (前年度比 +29.6%)
セグメント利益率 8.45% (前年度比 +1.13%)

ICTサービス事業

売上高 498億円 (前年度比 -5.3%)
セグメント利益 26億円 (前年度比 -16.1%)
セグメント利益率 5.22% (前年度比 -0.69%)

その他の事業

売上高 144億円 (前年度比 +4.3%)
セグメント利益 27億円 (前年度比 +12.5%)
セグメント利益率 18.75% (前年度比 +1.36%)

九州電力の業績予想・進捗率

同社の通期業績予想と進捗率は、以下の様になっています。
下半期では売上が伸びる一方で利益率は低下する事を見込んでいる様ですね。原油高や為替の影響を織り込んでいるのでしょうか。

売上高 16,400.00億円 (前年度比 +7.8%、進捗率 47.04%)
営業利益 1,000.00億円 (前年度比 +30.0%、進捗率 76.50%)
経常利益 700.00億円 (前年度比 +26.9%、進捗率 93.92%)
親会社株主に帰属する当期純利益 450.00億円 (前年度比 +41.4%、進捗率 100.83%)

九州電力配当利回り

同社の配当予想ですが、中間で20円、期末でも20円の合計40円予想となっています。
本日、同社の終値は809円でしたので、

予想配当利回り=40/809≒4.94%

という事になりますね。やはり電力株は高配当と言えそうです。
今後、景気や株価が沈み込むとなればインフラ株への資金が流れる可能性があり、そうなった場合にはやや利回りが低下するかもしれません。
なお、同社は2025年度までの可能な限り早い時期に50円/株へ復配する事を目標としており、IR資料へも明記されています。

九州電力株主優待

残念ながら、同社は株主優待制度を導入していません。

まとめ

九州電力は、九州地方を中心に電力事業を営んでいる大企業です。
同社は、本日のリリースで西部ガスとの共同事業である最新鋭のLNG発電所事業の進展について新聞記事が出た事に対してのリリースを発表していました。現時点でオフィシャルな発表ではない、との事でしたがこういったリリースの例として翌日か翌々日にはオフィシャルなリリースになる事が多いことや、同事業に対する同社と西部ガスの期待もある程度一致する事から、事業化される可能性は極めて高いのではないか、と期待しています。
同社は、本日の終値ベースで配当利回り4.94%と高配当です。今後の株価の動向にもよりますが、早期に50円/株への復配を目標としているため今後はさらに配当利回りが上昇する可能性もありそうです。長期保有も視野に入れたいと思い、今後も末席株主として同社を応援していきたいと思っています。

shousanshouuoのブログをご覧頂き、ありがとうございました。 またのお越しをお待ちしております。 shousanshouuo